文楽 東蔵 宮井店長 スペシャルインタビュー

都内からも人が訪れる人気の蕎麦処「文楽 東蔵」の魅力とは

中山道の宿場町として栄えた上尾。そこには今も古い街並みが残っているが、中でもひときわ市民に愛される存在と言えば、極上の日本酒とお蕎麦を堪能できる「文楽 東蔵」であろう。このお店は上尾の有名な日本酒の銘柄「文楽」を作る北西酒造株式会社と、こだわりのお蕎麦を提供する蕎麦ダイニング「東蔵」が共同でオープンしたお店だ。世代を問わず、地元客に多く愛される一方で、東京都内から足を運ぶ常連客もいるほどの人気店。今回はこちらで店長を務められている宮井さんに、お店への想いと上尾の魅力についてお話を伺った。

文楽 東蔵 宮井さん
文楽 東蔵 宮井さん

江戸時代から続く蕎麦屋酒の愉しみ

――お店の隣は、創業明治年間という「文楽」の本社と酒蔵ということが、なぜこの場所の蕎麦とお酒のお店が作られたのでしょうか?

宮井さん:もともと「東蔵」は長野県軽井沢に本店を構える「川上庵」という蕎麦ダイニングの系列店なのですが、当時の社長同士が意気投合をして、10年ほど前に日本酒と蕎麦を融合させたこのお店を作ったと聞いています。

文楽 東蔵
文楽 東蔵

宮井さん:江戸時代には、蕎麦屋が居酒屋感覚で住民に愛されていたといわれていますから、日本酒と蕎麦はとても深い関係があるものなんですね。その所以もあって現在でも日本酒好きの方に多くお越しいただいております。もちろん、日本酒とお蕎麦を是非楽しんでいただきたいのですが、開業当初から「家族で来ていただいても楽しめる空間」をコンセプトにしているので、「普段使いができるアットホームなお店」を目指しています。なのでお子様連れの方や、お酒を召し上がらない方でも、ぜひ気軽にお越しいただければと思います。

店内の様子
店内の様子

世代問わず、様々な人が楽しめるお料理

――お店のおすすめのメニューを教えてください。

宮井さん:お昼は主婦層の方も多く来られますので、お蕎麦のほかにさっぱりとした一品料理を作っています。お昼については、プチコースや親子丼、大海老天丼といったガッツリ系ものもリーズナブルな価格でご用意しています。基本的にどのセットメニューにも蕎麦が付きますので、いちばん手軽な親子丼などは約1,000円で親子丼と蕎麦の両方をお楽しみいただけます。 夜になると、お酒に合うように昼よりも味付けを少し濃いめにしたお料理が中心となってきます。看板メニューはもちろん「手打ち蕎麦」です。シンプルな「せいろ」が一番人気なのですが、そのほかにあえておすすめを言うとしたら「鴨」を使ったお料理ですね。当店では埼玉県産の「越谷鴨」を使用しており、それを使った鴨汁で「せいろ」や「鴨南蛮」をお出ししています。そのほか、「鴨のたたき」や「あぶり焼き」などもご用意しております。

文楽 東蔵のおすすめメニュー
文楽 東蔵のおすすめメニュー

もうひとつのおすすめは、お豆腐です。当店は軽井沢発祥のお店ということもあり、毎日の仕込みはまず長野のお豆腐屋さんから毎朝仕入れている豆乳を使った「豆腐作り」から始まります。このお豆腐も美味しいので、ぜひお酒と一緒に楽しんでいただければと思います。ほかにも野沢菜や長野産のくらかけ豆など、長野県産の食材を使った小皿料理も豊富にご用意しています。

――自慢の蕎麦について、こだわりのポイントを教えてください。

宮井さん:蕎麦粉は全国各地でその時々の美味しいものを仕入れるようにしているので、時期によって変わっていきます。いわゆる「二八蕎麦」(小麦粉2対蕎麦粉8の割合で打つ蕎麦)で、製粉した粉と店頭で挽いた粗挽きの蕎麦粉をブレンドしていますが、店頭で挽いたものを多めに入れているので、色が濃くコシも強めで、少し太めの田舎そば風の仕立てになっています。粗挽きならではの香りの良さを是非楽しんでいただければと思います。

手打ち蕎麦を作っている様子
手打ち蕎麦を作っている様子

当店の蕎麦は職人が前日に手打ちで仕込み、それを少し熟成させたものを翌日に提供しています。ただ、寝かす時間は時期によっても変わりますし、冷蔵庫の温度や湿度の管理もとても大切なので、その点には非常に気を遣っています。また、そばつゆの味を決める「かえし」についても、最低でも2週間以上は寝かせて塩角の取れたものをご提供しています。

――どんなお客さんが来て、どんな利用をされることが多いですか?

宮井さん:平日のお昼は主婦の方や会社員の方がほとんどですね。平日の夜は女子会や会社の接待、そのほかカップルや夫婦で記念日をお祝いしたりと様々な形で利用して頂いています。また、夜には「文楽」さんの日本酒を飲みながらお食事を楽しんで、最後に蕎麦を召し上がるという蕎麦屋ならではの楽しみ方をされる方が多いですね。また、週末はほとんどがファミリー層で、特に3世代でお越しになる方が多いです。法事や顔合わせなどにお使いになるケースも多いですね。個室は3部屋ありますが、人気ですぐに埋まってしまうので、希望される方は事前にお電話で予約をしていただけると確実です。

「文楽 東蔵」だけのとっておきの日本酒

――このお店限定で楽しめる「文楽」のお酒などはありますか?

宮井さん:当店では「文楽」の全銘柄を常時取りそろえているので、それも当店の特徴の一つだと思います。また、それに加えて12月から1月の新酒の時期になると、その期間限定の新酒をゴールデンウィーク前までご提供しているので、それもこのお店だからこそできることなのかもしれません。
そのほかに珍しいものとしては、年に1度だけ入ってくる「袋吊り」というお酒です。こちらは当店でしか飲むことができないとても貴重なお酒だと思います。 お酒を作る時には通常機械で行う「搾り」という工程があるのですが、このお酒では「文楽」さんが当店のためだけに特別に、巾着袋をさげるようにお酒を搾る「袋吊り」という方法でお酒を作ってくださるんです。このお酒を扱える期間はとても短いのですが、味も香りも他のものとは全く違うので、ぜひその時期を狙ってお越し頂きたいです。

文楽のお酒
文楽のお酒

――お店の雰囲気作りや接客に関して、大切にされている点はありますか?

宮井さん:「お客さんとの距離感」でしょうか。近からず遠からず、お客様にとって居心地の良い空間を作れるように配慮しています。お店を出る時に、「ありがとう」「おいしかったよ」「ごちそうさま」と言って笑顔で帰っていただきたいので、そのためにはどうすれば良いかということをスタッフがそれぞれ考え、実践するようにしています。なので実はとてもアットホームな雰囲気のお店なんです。初めて来られるお客様からは「一見、高級そうな雰囲気がして緊張した」という声も伺いますが、いざ入ってみるとほかのお客様はそれぞれ思い思いに過ごされていらっしゃいますし、スタッフもフレンドリーなので、一度来ていただいたお客様がリピーターになってくださることはとても多いです。

都心も身近に、豊かな自然に寄り添う暮らし

――最後に、上尾エリアの魅力について教えてください。

宮井さん:私は上尾に来て5年で、家族は都内に住んでいるので週末には都内で過ごすことが多いのですが、やはり都心に電車1本で行けるのは便利ですね。ですが、車で少し行くと自然豊かな場所もあり、すごくローカルな感じもあるんです。

「上尾」駅
「上尾」駅

荒川の近くには「榎本牧場」があって、搾りたて牛乳のソフトクリームがとても人気ですね。また対岸には「ホンダエアポート」があり、セスナがすぐ上を飛んでいくこともあるんですが、なんせ周りがすべて草原なので、とっても気持ちが良いです。近くにある「上尾丸山公園」は特に紅葉の時期がおすすめですね。都心に近い利便性もありながら、そういう自然の中でのアクティビティが身近にできるのも上尾ならではでしょうね。

上尾丸山公園
上尾丸山公園

宮井さん:もちろん当店にもぜひ来て頂きたいです。店内はガラス張りになっているので、春になれば桜を眺めながら日本酒を飲むこともできます。そういう体験は、都内ではなかなかできないですよね。都心からほどよい近さで、豊かな自然があって、美味しいお酒も楽しめる。そんなところが上尾の魅力なのではないでしょうか。

 

文楽東蔵

店長 宮井猛司さん
所在地 :〒362-0037 埼玉県上尾市上町2-5-5 酒蔵文楽内
電話番号:048-779-3100
URL:http://www.azumagura.com/
※この情報は2018(平成30)年7月時点のものです。