越谷市下間久里エリアガイドKOSHIGAYA-SHIMOMAKURI

エリアコラム

生活利便性の高さと豊かな自然や宿場町としての歴史が共存する越谷市大袋エリア

日光街道の宿場町として発展した越谷市

越谷市は埼玉県の南東部にあり、東京都心25km圏内に位置する。江戸時代に日光東照宮への道として利用された「日光街道」の3番目の宿場町「越ヶ谷宿」として栄えた歴史を持つ。

越谷市の位置(引用:越谷市HP)
越谷市の位置(引用:越谷市HP)

市の南北を東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)、東西をJR武蔵野線が走っているほか、国道4号(草加バイパス)や国道463号など道路網が整備され、交通アクセスに優れている。鉄道の駅周辺には市街地が形成されており、東京近郊のベッドタウンとしても人気の街だ。

越谷市は古くから「水郷こしがや」と呼ばれてきたように自然にも恵まれており、現在も駅周辺の市街地を取り囲むようにのどかな田園地帯が広がっている。「越谷花火大会」や「南越谷阿波踊り」など、地域イベントも盛んだ。

また、越谷市ではご当地キャラクター「ガーヤちゃん」が市内イベントなどで活躍している。
「ガーヤちゃん」は、まちおこしのために考案された「こしがや鴨ネギ鍋」(市内にある宮内庁埼玉鴨場の「鴨」と越谷特産の「ねぎ」にちなむ)をPRするために生まれた。 2011(平成23)年には越谷市長から特別住民票が交付されて特別市民になるなど、ますます市民に愛され親しまれる存在となっている。

データで見る越谷市

越谷市の人口は、1958(昭和33)年の市制施行当時は約4万8000人だったが、年々増加を続け、現在では人口約34万人を擁する都市へと大きく成長している。世帯数も増加しており、2023(令和5)年1月1日現在で約16万世帯となっている。

1世帯当たり人員(世帯人口÷一般世帯数)は全国や埼玉県の数字と比較するとやや多いが、年々減少傾向にあり、2020(令和2)年は約2.36人となっている(2020(令和2)年国勢調査)。

越谷市民へのアンケート調査によると、「市の魅力や誇りと感じること」1位は「交通の利便性がよく、都内に近い」(63.2%)。次いで「水と緑の豊かな自然環境」(37.2%)、「良好な住環境」(31.2%)となっており、多くの市民が都心への近さや交通利便性と自然豊かな住環境を魅力だと感じていることが伺える。

越谷市民へのアンケート調査「市の魅力や誇りと感じること」(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)
越谷市民へのアンケート調査「市の魅力や誇りと感じること」(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)

また「現在の生活環境に対する満足度」については、「満足している」「ほぼ満足している」を合わせて最も満足度が高かったのは「日常の買い物の便利さ」で65.6%。次いで「バス、鉄道の利用しやすさ」(52.0%)、「通勤、通学の便利さ」(51.5%)など交通・移動の便に関する項目が続いている。(出典:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)

越谷市民へのアンケート調査「現在の生活環境に対する満足度」(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)
越谷市民へのアンケート調査「現在の生活環境に対する満足度」(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)(引用:『越谷市都市計画マスタープラン』2021(令和3)年3月)

越谷市オリジナルの子育て支援事業も実施

越谷市では、仕事をしながら子どもを幼稚園に通わせたいという保護者のニーズに応え、2019(平成31)年4月から独自に「こしがや『プラス保育』幼稚園事業」を行っている。これは長時間預かり保育を行う幼稚園等を「こしがや『プラス保育』幼稚園」として認定し、支援するというもので、条件を満たせば午前8時~午後6時の預かり保育料が実質無料となる。2023(令和5)年度は市内22園で実施しており、2024(令和6)年度からはさらに2園が追加される予定だ。

また、子ども(中学校修了まで)の病気・ケガで医療機関に支払った医療費の一部を市が給付する「こども医療費支給制度」も、子育て世代にとってありがたい制度だ。埼玉県外の医療機関の場合は窓口でいったん支払って後から給付申請をすることになるが、県内の医療機関の場合は受給資格証を提示すれば窓口負担もない。

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そのほか教育面については、越谷市内には大学キャンパスもある。公立の「埼玉県立大学」は「大袋」駅と「せんげん台」駅付近に、そして小学校教員採用者数が私立大学で1位、中学校教員採用者数は私立大学で2位という実績を持つ「文教大学」は「北越谷」駅付近にある。ちなみに、「文教大学」近くの元荒川沿いの緑道には約2kmにわたって桜並木があるため、春にはお花見を楽しめる。

再開発により生活利便性がさらに向上

2008(平成20)年3月に誕生した「越谷レイクタウン」は、水との共存をテーマに開発されたニュータウンだ。中川・綾瀬川・元荒川流域の治水対策として大規模調節池が造成され、池の周囲には日本最大級の大型ショッピングセンター「イオンレイクタウン」をはじめ住宅や公園などが整備された。

「越谷レイクタウン」
「越谷レイクタウン」

2012(平成24)年には「越谷」駅東口エリアの再開発により「越谷ツインシティ」が誕生した。29階建ての「Aシティ」(住宅・商業施設)と5階建ての「Bシティ」(商業・公共施設)で構成され、ショッピングなど駅前の利便性が大きく向上している。また、2023(令和5)年12月には「越谷」駅の高架下に「東武ストア」や飲食店が入居する「エキア越谷」もオープンした。

「越谷ツインシティ」
「越谷ツインシティ」

さらに現在、「越谷サンシティ」の整備計画も進行している。2027(令和9)年度から2年かけてホール棟の大規模改修、商業棟の解体、新たな民間施設の建設を行い、2029(令和11)年度の開業を目指すとしており、越谷市のさらなる活性化に期待がかかる。

市内13地区の中で最も人口が多い「大袋地区」

越谷市は全部で13の地区に分かれている(桜井、新方、増林、大袋、荻島、出羽、蒲生、川柳、大相模、大沢、越ヶ谷、南越谷、北越谷)。地区ごとに住民が話し合い、まちづくりの目標を立てて活動を行っており、各地区の特色を生かした催しなども開催されている。

13のコミュニティ区域(地区)に分かれる越谷市(引用:越谷市HP)
13のコミュニティ区域(地区)に分かれる越谷市(引用:越谷市HP)

このうち市の北西部に位置する「大袋地区」は最も人口が多い地区で、「四季折々の豊かなみどりとやすらぐ水辺があるまちづくり」、「活発な住民の活動が支える安全・便利なまちづくり」、「大袋の未来を拓くコミュニティづくり」をまちづくりの目標として活動が行われている。

銀座や大手町など都心へダイレクトアクセス

大袋地区内の「大袋」駅には東武スカイツリーライン(普通・区間準急・準急)が乗り入れている。普通列車は東京メトロ日比谷線直通で銀座・日比谷などへ、準急列車は東京メトロ半蔵門線直通で大手町・表参道などへ、それぞれダイレクトにアクセスできるのが魅力だ。また、一つ隣の「せんげん台」駅からは急行・区間急行も利用できる。

「大袋」駅の周辺エリアには、2022(令和4)年12月にオープンした「ロピア越谷大里店」やホームセンターも併設された「スーパーバリュー越谷店」をはじめ、「業務スーパーせんげん台店」、「大袋食肉卸売センターMEATMeet」などスーパーマーケットが多数点在。「コーナン越谷大里店」や「ケーズデンキ越谷店」、そのほかドラッグストアやコンビニエンスストアなど日常の買い物に便利な施設が充実している。

「大袋」駅前に並ぶ商業施設
「大袋」駅前に並ぶ商業施設

交通アクセスや生活利便施設に恵まれている一方で、自然や歴史も感じられる大袋エリアは、「便利さ」と「落ち着いた住環境」の両方を兼ね備えたバランスの良い街といえるだろう。

生活利便性の高さと豊かな自然や宿場町としての歴史が共存する越谷市大袋エリア
所在地:埼玉県越谷市