健康教育を基盤とした特色ある教育活動を実践する「川口市立並木小学校」

1954(昭和29)年の開校より64年目を迎える「川口市立並木小学校」。JR「西川口」駅より徒歩10分の住宅地に位置する学校で、「三世代ふれあい活動」や、「ブラスバンド」と「白百合合唱団」の地域イベントへの参加など、地域との関わりも深い学校だ。今回は、平成26年度に着任してから3年目を迎える校長の池内淳一先生に、学校の特色ある教育活動や地域の魅力についてお話を伺った。

川口市立並木小学校
川口市立並木小学校

代々受け継がれる校訓「健康・勤勉・敬愛」を教育活動の礎として

――まず、学校の沿革や教育目標について教えてください

池内校長先生:「川口市立並木小学校(以下、並木小学校)」が開校したのは1954(昭和29)年のことで、川口駅前にある「幸町小学校」と線路の西側にある「仲町小学校」から分離独立するかたちで開校しました。川口市内では15番目の小学校として開校し、今年で64年目を迎えます。

校訓の「健康・勤勉・敬愛」は、初代校長の原田豊助先生がご考案になったもので、本校の教育活動の礎として代々受け継がれています。

「健康」は健やかに成長し、元気よく生きること。「勤勉」は努力して学び、努力して働くこと。「敬愛」は人を敬い、人と仲良くすることをあらわしており、日々の教育活動のなかで子どもたちにそういったことを伝えています。

教育目標は「知・徳・体の調和のとれた心豊かなたくましい児童の育成」を掲げており、勉強はもちろん体力の向上、昨今はこころの教育も含めてさまざまな取り組みを行っています。

健康・勤勉・敬愛
健康・勤勉・敬愛

体力向上や健康教育を基盤とした特色ある教育活動を実践

――特色のある教育活動について教えてください

池内校長先生:1982(昭和57)年に川口市教育委員会から「体力づくり」の研究を委嘱されて以来、30年以上にわたり子どもたちの体力向上や健康教育に関する研究が継続的に行われています。

私が初めて教壇に立った頃の記憶で今も鮮明に覚えているのですが、1979(昭和54)年から3年間にわたって文部省から委嘱を受けて体育・特活研究の発表を行いました。

1983(昭和58)年に、全日本健康優良学校の「全国優秀校」としてはじめて表彰されると、1985(昭和60)年には同じく全日本健康優良学校の「全国特別優秀賞」を受賞しました。当時の記念碑は今も敷地内に設置されています。

数々の表彰歴がある
数々の表彰歴がある

このような体力向上や健康教育に関する研究発表が長年にわたって継続して行われ、実績として積み重ねてきたことが本校の特色として今も受け継がれています。

ちなみに昨年度は、文部科学省の「早寝早起き朝ごはん」運動の推進に関わる取り組みとして、「なみきっ子の生活スタイル~早寝早起き朝ごはん!」としてまとめ、文部科学大臣表彰をいただくことができました。

校庭に整列する児童たち
校庭に整列する児童たち

発足より30年以上続く「ブラスバンド」と「白百合合唱団」の活動

――その他の特色のある取り組みについても教えてください

池内校長先生:発足より30年以上続く「ブラスバンド」と「白百合合唱団」も本校ならではの活動です。4年生以上を対象とした課外活動として行われているのですが、始業前、放課後、長期休業期間を利用して、それぞれの目標に向かって練習に励んでいます。参加人数はそれぞれ40名前後で、地域のイベントや大会に出場して日頃の練習の成果を発揮しています。

「ブラスバンド」は5年ほど前からマーチングバンドに移行したのですが、昨年度は「第44回マーチングバンド全国大会」において金賞を受賞しました。毎年5月下旬に開催される「西川口並木商店会」のふれあい祭りでは、「ブラスバンド」がオープニングのセレモニーに参加させていただいています。

ブラスバンド
ブラスバンド

「白百合合唱団」も「NHK全国学校音楽コンクール 埼玉県コンクール」において、2年連続の銀賞を受賞しました。また「埼玉合唱コンクール」でも金賞を受賞しました。秋には「アリオ川口」の近くにある老人ホームから文化祭にお招きいただき、歌わせてもらうことになっています。

それぞれ外部の専門家を指導者に招いて活動しているわけではないので、指導にあたる教諭が異動するたびにさまざまな課題と向き合い、どうにか運営できているといった状況ですが、地域や保護者の方々にもご協力をいただきながら充実した活動をさせていただいています。

ブラスバンド
ブラスバンド

地域とのつながりも感じられる貴重な学びの場「三世代ふれあい活動」

――「三世代ふれあい活動」とは?地域との関わりについて詳しくお聞かせください

池内校長:「三世代ふれあい活動」も30年以上続く取り組みで、並木地区の社会福祉協議会をはじめ各町会の皆さまにもご協力いただいて開催される地域のイベントです。

「並木公民館」を会場にして毎年5~6月に行われるのですが、地域のおじいちゃん、おばあちゃんと昔遊びをしたり、食事会をしたりして三世代間の交流を図っています。子どもたちには6年間のうち1回は参加してみようと声をかけているのですが、今年は参加する地域の方の人数を大きく上回ってしまうほどの参加希望がありました。

例年、本校の子どもたちが参加者の似顔絵を色紙に描いてプレゼントしているのですが、なかには「今年で7枚になったよ♪」と喜んでくださる方もいて、おじいちゃん、おばあちゃんと接する機会が少なくなっている現代の子どもたちには、貴重な学びの場になっていると思います。

生徒たちが書いた絵
生徒たちが書いた絵

地域との関わりは他にも、生活科の一環として行う「町たんけん」で商店街を見学させてもらったり、「合格通り商店会」の花植え事業に親子で参加させてもらったりと、さまざまな取り組みを行っています。

本校はコミュニティ・スクールという位置づけでは無いものの、以前から開かれた学校づくりが行われてきたため、年に1度は各町会の町会長にお集まりいただいて、地域と学校との連携を深めるための会議も開かれています。

また本校では“おやじの会”の活動も盛んで、運動会をはじめとした学校行事のお手伝いはもちろん、夏休みの恒例イベント「学校に泊まろう!!」の企画・運営や、「埼玉県立小川げんきプラザ」でのキャンプなど、お父さんたちが学校運営をサポートしてくれています。

業間運動
業間運動

地域や保護者の皆さまの応援、サポートを必要としています

――地域の皆さまへのメッセージをお願いします

池内校長先生:小学校時代を川口市で過ごし、教員としてのスタートも川口市だったため、街の変遷や教育環境の移り変わりなど、おおよそ実感として理解してはいるのですが、「ブラスバンド」や「白百合合唱団」の活動方法など課題も多く、これまで以上に地域や保護者の皆さまの応援、サポートを必要としています。

この地域には、町会や商店会の方をはじめ、わが街を大切にしていきたいという気持ちを持って暮らしている方も多く、“並木っ子”を地域のみんなで大切にしていこうという気持ちを感じるたびに助けられています。

これからこの地域にお住まいになる方にも、わが子のことはもちろん、地域とともに育てる“並木っ子”という意識を持って本校の子どもたちの健やかな成長を見守ってもらえるとうれしいです。

商店街
商店街

 
川口市立並木小学校
川口市立並木小学校

川口市立並木小学校

校長 池内 淳一 先生
住所:埼玉県川口市並木1-24-1
TEL:048-252-5407
URL:http://www.sch.kawaguchi.saitama.jp/namiki-e/
※この情報は2017(平成29)年6月時点のものです。