株式会社西武プロパティーズ 開発事業部マネジャー 川上昇司さん インタビュー

「所沢」駅周辺の開発を通じて、“働きたい街・住みたい街・訪れたい街”を実現する

2016(平成28)年2月15日、株式会社西武ホールディングスより「所沢駅東口駅ビル計画」についての事業内容が発表された。西武鉄道新宿線、池袋線の2路線の乗換駅として1日平均9.5万人もの乗降員数を誇る「所沢」駅周辺では、西武鉄道の所沢車両工場跡地を利用する「所沢駅西口土地区画整理事業」も予定され、今後数年で駅周辺は大きく様変わりする。「所沢」駅周辺は今後どのように変わるのか、西武鉄道沿線の開発を担当する株式会社西武プロパティーズ開発事業部マネジャーの川上昇司さんに、駅周辺の開発の現状と、所沢の今後についてお話を伺った。

新たな街の顔としてリニューアルした「所沢」駅

沿線の開発を担う「株式会社西武プロパティーズ」
沿線の開発を担う「株式会社西武プロパティーズ」

――まず、株式会社西武プロパティーズについて教えてください。御社ではどのような仕事をしていらっしゃるのですか?

川上さん:株式会社西武プロパティーズは、西武鉄道株式会社や株式会社プリンスホテルなど計53社(2016年4月1日現在)により構成されている西武グループの企業のひとつで、ホテルや商業施設、オフィスビル、住宅、駐車場など都心部や沿線での開発・運営を行っています。

2012(平成24)年10月に改良工事が完了した「所沢」駅のリニューアルに伴う、商業施設「エミオ所沢」や駅待合いスペース「とこてらす」の運営など、駅を利用するお客さまの利便性を向上させるのはもちろん、新たな付加価値を創造することで魅力あふれるまちづくりにも取り組んでいます。

開発事業部マネジャーの川上昇司さん
開発事業部マネジャーの川上昇司さん

――リニューアルによって「所沢」駅はどのような魅力のある駅になりましたか?

川上さん:リニューアルを行う際、駅利用のお客さまだけではなく、駅が魅力あるまちづくりに寄与できるように計画内容を検討いたしました。

リニューアルされ利便性が向上した「所沢」駅
リニューアルされ利便性が向上した「所沢」駅

「所沢」駅は大屋根の空間が特徴で、駅舎と駅務室、商業店舗とが中央のコンコースに向けて顔を合わせる設計となっています。これにより、ひとつ屋根の下に電車に乗る人、買い物する人など、いろいろな人が集まり賑わいのある空間となっています。

またターミナル駅として多くのお客さまが行き交う「所沢」駅の特徴を捉え、改札の内外に待ち合わせ場所としての機能を併せ持つスペースを設けました。

広々とした空間が広がる中央コンコース
広々とした空間が広がる中央コンコース

改札内にある「とこてらす」は7時~21時まで利用可能な開放された空間で、テーブルとベンチを合わせて約50席ほど用意しています。改札内にある、パン屋さんやカフェで買った商品を持ち込んで食べたり、持参したお弁当を広げたり、ビジネスマンの方はパソコンを広げたりと乗り換えの合間の時間を有意義に過ごしていただいています。

また、西武ドームの試合に合わせて大画面のモニターで試合を放映したり、「まちなかコンサートinとこてらす」と称して地元アーティストによるコンサートを開催するなど、地域と連携した取り組みにも「とこてらす」を活用しています。

7時~21時まで利用可能な「とこてらす」
7時~21時まで利用可能な「とこてらす」

一方、改札の外から利用できる屋上庭園の「トコニワ」は、西武鉄道の駅としては屋上スペースを緑化した初の試みで、駅の南側を行き交う電車も眺めることができる見晴らしの良い空間になっています。電車好きのお子さんを連れてご家族がいらっしゃることも多く、地域の憩いの場として気軽に足を運んでいただければと思います。

家族連れに人気の「トコニワ」
家族連れに人気の「トコニワ」

他にもリニューアルに伴うポイントとしては、西武鉄道の駅では初となる授乳室を設けたり、多機能トイレのほか、小さなお子さま専用の便器やベビーベッドを設置したキッズトイレも初めて導入しました。授乳室は改札横にある「お客さまご案内カウンター」内にあるため、防犯という点でも安心してご利用いただけるよう配慮しています。これらのポイントが評価され、2013(平成25)年には優れた駅舎に贈られる「停車場建築賞」を受賞しました。

「お客さまご案内カウンター」内の授乳室
「お客さまご案内カウンター」内の授乳室

約120区画もの多様なテナントが揃う「所沢駅東口駅ビル計画」

完成イメージ画像※東口外観
完成イメージ画像※東口外観

――「所沢駅東口駅ビル計画」の概要について教えてください。

川上さん:2016(平成28)年2月15日に発表した事業計画はHPからもご覧いただけますが、駅東側に地上5階建ての複合商業施設を建設し、2018年春に開業を予定しているⅠ期計画と、駅南側に線路上空を活用し地上3階建ての商業施設と新改札を設け、2020年度に開業を予定しているⅡ期計画とに分かれており、L字を描く大規模な複合商業施設となります。

店舗面積は約18,500平方メートルの規模となり、生鮮食料品をはじめ、アパレル・ファッション・雑貨、カフェ・レストランなど約120区画もの多様なテナントが揃う予定です。また所沢市の市民サービスコーナーも設置される予定で、地域の生活に役立つ施設になることを願っています。

完成イメージ画像※外観(西口方面から望む)
完成イメージ画像※外観(西口方面から望む)

開発の規模からすれば、東急田園都市線「たまプラーザ」駅の「たまプラーザテラス」や「武蔵小杉」駅の「東急スクエア」、「ららテラス」と同規模で、具体的なテナントについてはまだ検討中のため詳しいことはお伝えできませんが、回遊性の高い広々した空間になる予定です。

完成イメージ画像※南北自由通路吹抜け
完成イメージ画像※南北自由通路吹抜け

高感度のアパレル・ファッション・雑貨店を取り込んでいきたいと思っています。また、大型の書店や、家族でゆっくり食事をできるお店も増やして、魅力ある商業施設を目指していきたいと考えております。

――西武線沿線の開発における「所沢」の役割について教えてください。

川上さん:駅ナカ商業施設の「Emio(エミオ)」は、2007(平成19)年に「エミオ練馬」がオープンして以来、石神井公園やひばりが丘、高田馬場、新所沢など、これまでに16施設を展開し、西武鉄道沿線のライフスタイルを提案する商業施設として重要な役割を担っています。

駅ナカ商業施設「Emio(エミオ)」
駅ナカ商業施設「Emio(エミオ)」

現在進行中の事業では、石神井公園駅エリア開発「エミナード石神井公園」での店舗と住宅の複合建物の建設と池袋の旧本社ビルの建て替えがあります。今後新たに着手する事業として、2016(平成28)年2月15日に発表した「所沢駅東口駅ビル計画」は、沿線の今後を担う重要なプロジェクトとして位置づけています。交通の結節点として重要な役割を担う「所沢」駅周辺の開発により、西武鉄道線沿線全体の価値向上にもつながることが期待されています。また、鉄道も便利で快適になっています。2008(平成20)年には30000系(スマイルトレイン)という新型車両が運行を開始するなど、新型車両への更新が進んでいます。また、西武線内は快速急行として運転し、東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線へ直通運転を行う列車が30分間隔で運行しています。

行政、民間、地域とが一体となったまちづくり

「所沢」駅西口の開発も企画中
「所沢」駅西口の開発も企画中

――車両工場跡地を利用して開発が行われる「所沢駅西口土地区画整理事業」との関連性について教えて下さい。

川上さん:「所沢駅東口駅ビル計画」は、将来的に予定されている「所沢駅西口土地区画整理事業」を見据え、東西の計画が一体となり、駅周辺の街全体の進化を促進させることもテーマにした事業内容となっています。

「所沢駅西口土地区画整理事業」については、所沢市、西武グループ、有識者、地元の有力者による「所沢駅西口地区街づくり協議会」での検討を経て2015(平成27)年9月30日に区画整理事業の認可が下りたばかりで、具体的な方針や内容については今後決まっていきます。これから具体的に話を進めて参ります。行政、民間、地域とが一体となったまちづくりが今まさに行われようとしているところです。

西口再開発現場
西口再開発現場

――所沢の街の魅力について教えてください。

川上さん:所沢は都心に近く、大きな川も無いため自然災害にも強く、武蔵野台地の一部で地盤が強く平らなのも住みやすいと思います。また「所沢航空記念公園」など身近な場所に憩いの場もあり、生活する環境としてはとても恵まれています。

「所沢航空記念公園」
「所沢航空記念公園」

西武グループとしても、交通の結節点としてまた沿線の中心衛星都市としての役割を担う「所沢」駅の魅力をさらに向上させることで、所沢エリアの目指すべき姿として掲げている“働きたい街・住みたい街・訪れたい街”の実現へ向けた取り組みに貢献していきたいと思います。

開発事業部マネジャー 川上昇司さん
開発事業部マネジャー 川上昇司さん

株式会社西武プロパティーズ

開発事業部マネジャー 川上昇司さん
所在地 : 埼玉県所沢市くすのき台1-11-2
URL: http://www.seibupros.jp
※この情報は2016(平成28)年4月時点のものです。