インタビュー

行政・文化の中心エリアで、地域と共に多彩な教育活動を実践する「さいたま市立仲町小学校」

「浦和」駅から徒歩20分程の閑静な住宅地に建つ「さいたま市立仲町小学校」。学区内には「さいたま市役所」「市民会館うらわ」「うらわ美術館」といった公共・文化施設やTV放送局や新聞各社のさいたま支局などがあり、さいたま市の中核エリアに位置している。2021(令和3)年度には創立70周年の節目を迎える同校の教育活動や周辺地域の魅力について、高後仁校長先生を訪ねお話を伺った。

「さいたま市立仲町小学校」校舎外観
「さいたま市立仲町小学校」校舎外観

充実した教職員研修を子どもたちの学習活動に還元

――まず、「仲町小学校」の教育目標や、その実現に向けた学校運営・教育活動をご紹介いただけますでしょうか。

高後校長先生:本校は教育目標として「明るく ただしく たくましく」を掲げています。その実現に向け、目指す児童像を「自ら学び 共に生きる子」とし、「知」「徳」「体」「コミュニケーション」のバランスのとれた児童の育成に取り組んでいます。
特に心がけていることは授業の充実で、それを教職員の研修が支えています。また各種学校行事、体験活動について、ねらいを明確にし、実施することも心がけています。授業や学校生活で身に付けた力を発揮し、自分たちの努力の成果を実感できる場として大切にしています。

高後校長先生(教育目標「明るく ただしく たくましく」が刻まれた記念碑を前に)
高後校長先生(教育目標「明るく ただしく たくましく」が刻まれた記念碑を前に)

――教科教育において、特色ある取組や力を入れていることはありますでしょうか。

高後校長先生:本校の特色の一つに、活発な教職員の研修があります。現在は「主体的、対話的で深い学び」の実現を目指し、国語科での研修を4年間続けています。
お子さんが学習の見通しを持てる、自分の考えや思いを言葉で表現できる、思いや考えを互いに交流し深めることができる、そんな学習活動を目指し、一定の成果をあげることができました。全ての教科での「主体的、対話的で深い学び」の実現に向け、今年度から体育科も研修の窓口に加え、お子さんに還元できる研修を進めています。

学校行事や課外活動は子どもたちの活躍の場

――学校行事・課外活動・クラブ活動などはいかがでしょうか?

高後校長先生:活発な「児童会活動」は本校の特色の一つと感じています。今年度は、(新型コロナウイルス感染症などで)特別な状況下でありましたが「1年生をどのように迎えるか」「挨拶運動をどう盛り上げていくか」を子どもたちが知恵を出し、話し合い、実践する姿は本当に頼もしいものでした。従来からの取組が土台になっていることも感じます。学校行事や地域行事、各種演奏会で活躍する「金管バンド」、広い校庭を活用した「体育課外活動」なども特色の一つです。

また今年度は開催できませんでしたが、学校・保護者・地域で協力して開催する「仲町小祭」も特色ある活動の一つです。毎年秋に、お子さんに楽しい時間を提供する中で、多くの方々に見守られていることを実感してもらうこともねらいに開催しています。

校庭の様子
校庭の様子

恵まれた周辺環境や、地域との連携を活かした教育を実践

――学校区は多彩な施設が集まる環境ですが、教育面で良い点はありますか?

高後校長先生:生活科の町探検、社会科の地域学習、総合的な学習の時間などにおいて、近くにある市役所や消防署、放送局や公民館、そして多くの商店等にご協力をいただき、学習を進めています。実際に見学し、直接声を聞くことで、各施設の働きを実感できます。そして、自分たちの生活を支えてくれる皆さんの努力や工夫に普段から触れることで、感謝の気持ちが育つとともに、自分たちにできることは何かを考える際に、具体的なモデルや目標ともなってくれています。
また、この環境を活かした取組として、「うらわ美術館」で開催する「アートフェスティバル」があります。本校児童全員を作品を美術館に展示し、互いに鑑賞する機会とするとともに、保護者・地域の方々にも公開しています。

浦和区の中心市街地ならではの周辺施設を活用した学習活動を実践(写真は、うらわ美術館)
浦和区の中心市街地ならではの周辺施設を活用した学習活動を実践(写真は、うらわ美術館)

――「保・幼・小・中一貫・連携教育の継続・深化」も掲げていらっしゃいますが、近隣校との連携や、他施設との交流なども教えてください。

高後校長先生:小中一貫教育については、「常盤中学校」「常盤小学校」「常盤北小学校」と本校の4校で協力して取り組んでいます。9年間を見通したカリキュラムの作成や、4校の教員が集まり、実際にお子さんの授業の様子を見て協議を深める合同研修会、中学校の教員の小学校での授業等を通し、一貫性のある学習指導や生徒指導に取り組んでおり、中学校生活への不安の解消だけではなく、希望やあこがれがふくらむ、といった成果が感じられます。
また、お子さんの安全を守るための自転車乗車時のヘルメット着用については、「常盤中学校」が中心となり4校で推奨してきました。早くからその習慣が定着してきたのもこの取組の成果と感じます

「常盤中学校」「常盤小学校」「常盤北小学校」の4校で小中連携教育に取り組む(写真は、常盤中学校)
「常盤中学校」「常盤小学校」「常盤北小学校」の4校で小中連携教育に取り組む(写真は、常盤中学校)

保・幼・小の連携については、本校には来年度も多くの地域の園からの入学が予定されています。保育園・幼稚園と小学校の円滑な接続に向け、文書のやりとりだけでなく、実際に関係者が集まり情報を共有する協議会の開催のほか、例年4つの園が、本校で1年生と一緒に活動する機会も設けています。

地域や保護者に支えられ、見守られて開校70年目へ

――学校運営の重点のひとつに「保護者、地域との連携による開かれた学校の実現」とありますが、具体的にどのようなことをされているのでしょうか。

高後校長先生:本校では、2021(令和3)年度に「コミュニティスクール制度」の導入を目指し、今年度「学校運営協議会準備委員会」を立ち上げ、準備を進めています。学校と地域の連携・協働に向け、まず、目標やビジョンを共有することを目指し、学校職員に加え、保護者、地域の方々にも参加いただき、協議を進めています。
まだ始めたばかりの取組ですが、多くの意見を伺う中で、学校から見えるお子さん、学校の姿と、保護者、地域それぞれから見える姿の違いも感じます。一方で3者が、目標、ビジョンを共有し、それぞれのもつ役割を一体的に推進することで、地域とともにある学校づくり、学校を核とした地域づくりが実現できる、という期待と見通しも感じています。

校内の掲示物
校内の掲示物

――そのほか、地域の魅力、学校のアピールポイントなどを教えてください。

高後校長先生:本校は交通量の多い浦和エリアの市街地に立地するため、登下校の安全確保は本校の重要な課題の一つなのですが、安全確保に向け、保護者・地域、多くの方々が見守り、声をかけ協力してくださっています。今年度、新たなスクールゾーンも地域の協力により設定されました。

市街地でありながら、広い校庭があることは、本校の自慢の一つですね。サッカーコートが2面とれる校庭で、思い切り運動する子どもたちの姿は、いつ見ても気持ちがいいです。また中庭を中心に多くの樹木が植えられた敷地は、生活科や理科の教材としてはもちろん、季節を感じる場としても活用されています。

2021(令和3)年度に創立70周年の節目を迎える(写真は、校内に飾られた学校の歴史を伝える写真)
2021(令和3)年度に創立70周年の節目を迎える(写真は、校内に飾られた学校の歴史を伝える写真)

こうした地域の魅力に支えられ、見守られて、来年度は「仲町小学校」は開校70周年の節目の年となります。次年度がどんな年になるか、今から楽しみです。

髙後 仁 校長先生
髙後 仁 校長先生

さいたま市立仲町小学校

髙後 仁 校長先生
所在地:さいたま市浦和区常盤8-18-4
電話番号:048-831-4781
URL:http://nakacho-e.saitama-city.ed.jp/
※この情報は2021(令和3)年1月時点のものです。
※感染症予防対策のうえ、取材を実施しております。