「頌栄学園 ひかり幼稚園」インタビュー

愛に溢れる子育てを。新たな環境で続く「ひかり幼稚園」の取り組み

子どもの感受性を育てるために大切な「遊び」と「環境」が整った新園舎が、9月からオープンになったひかり幼稚園。「6歳までの“愛され体験”をたくさん積み上げることで、子どもは健やかに育つ」という谷脇園長が話す通り、愛に溢れた教育活動が日々行われている。再開発で、明るく暮らしやすい街に変化している松原団地の魅力と、ひかり幼稚園の教育について谷脇先生にお伺いした。

新しい園舎で節目を迎えたひかり幼稚園とは

園舎
園舎

本園は1965(昭和40)年、「越谷教会」の先生と「草加市立高砂小学校」の校長先生が出資してくださり、聖書の「愛の精神」を建学理念として創立した園です。今年で50年目の節目を迎え、旧園舎から新しい園舎へと引っ越しをしました。もともとマンモス幼稚園ではありませんので、大きな園舎は必要ありません。ですが、せっかく新しく建て直すなら地域コミュニティの拠点になるような場所になるようにと思い、誰でもお越しいただける礼拝用のチャペルやお年寄りたちの集会場所になれるような部屋(現在準備中)なども設けました。

愛された「記憶」と「体験」を

園内
園内

頌栄(しょうえい)学園の「頌栄」には「神を讃美する」という意味があり、子どもたちには「神さまは目には見えないけれども、努力をする人、一生懸命生きる人は必ず愛して守ってくださるのよ」というお話をしています。

1)尊いもの真理なるものを敬う心
2)いかなる環境にあっても生き抜く強さ
3)他人に対する親切な思いやり
4)美しいことに感動する心
5)知識よりも知性や感性を育てる

また、以上のような教育目標を掲げ、子どもたちに「愛され感」を実感してもらい、それが「安心」「精神の安定」になるような教育活動をしております。子どもに大切なのは、知識を詰め込むことではなく、「愛されている」ことと、そう感じる体験です。そこで初めて気持ちが安定し、持続力や集中力が生まれます。幼稚園は生きるための土台の部分を構築する時期だと考え、職員全員で思いを込めて子どもたちと接しています。

五感をフルに使う環境を用意する

教室内
教室内

本園では、子どもには「遊び」と「環境」がとても大切だと考えています。日々の園の生活のなかで五感をフルに使って遊び、物事の概念や道理を体で感じる。そしてそれを実現する「環境」を大人が用意してあげたいと思っています。実は新しい園の遊具は新しいものではなく、昔の園からそのまま移しました。うんていや登り棒、リングジャングルジムなど、「子どもの体力推進」や「冒険心」「挑戦する気持ち」を奪ってしまわないようにと考えたとき、やはり以前の遊具の方が優れていると判断したのです。

またその遊びや体験を小学校へつなげる試みとして、「知恵の実」という教材を使っています。これは早期教育ではなく、「物と物の関係」、「図形」、「数の概念」など頭のなかを整理するような教材です。例えば1から100までの数を言えても、「5個あるアメから2個ちょうだい」という問いに、「はい、2個」と取ってくれるという、数の概念が身についていない子が多い昨今。何でも吸収できるこの時期だからこそ、体験から得た知恵を使えるようにしたり、知識を整理することは大切だと思っています。

ひかり幼稚園での一日

講堂の入り口
講堂の入り口

バスや徒歩で9時に登園したら、9時40分から体操が始まります。9時55分からは、静かに心を落ち着けて礼拝をします。10時半からは毎日子どもの進度に合わせて用意されている「楽しいお仕事」の時間。11時10分からは自由な遊びの時間で、11時半からはお弁当タイムです。 今は週に2回、ケータリングの給食がありますが、新園舎には給食室をつくったので、来年から自園給食になる予定です。

実は保育園の子どもの方が幼稚園に比べて好き嫌いが少ないというデータがあり、それは幼稚園の方がお弁当率が高いことに原因があるようです。給食を外部に注文すると温かいものが出せないので、園で手づくりしたものを子どもたちに提供するため、現在準備中です。昼食が終わったら、主に園庭の遊びやピアニカ等の補助活動の時間ですが、子どもの体力などを考慮しお昼寝の時間を取る時期もあります。そして15時にお帰りとなります。

幅広い子育て支援で、園も保護者も成長する

広々とした教室
広々とした教室

今はご近所さんに預け・預かるということが難しく、働くママさんも多いことから、本園では「ひかり幼稚園子育て支援センター」を設置して、子育てサポート事業を行っています。 まず平常保育前の7時半~8時半の早朝保育(1回500円)、平常保育後の15時~17時15分(無料・おやつ代のみ100円)、17時15分~18時までの再延長保育(1回200円)、18時~19時まで(1回300円)を実施。また春・夏・冬の長期休みの期間は、9時~13時、お弁当持参で預かり保育事業も行っています。こちらにも早朝保育(7時半~9時)、延長保育(13時~17時15分)、再延長保育(17時15分~19時)も実施し、共働きのご両親でも幼稚園教育の選択肢を増やせるようになっています。

ひかり幼稚園の制服
ひかり幼稚園の制服

その他には「オープンガーデン」と呼ばれる園庭解放の日を設けており、0歳からのお子さんと保護者の方々に園に遊びに来てもらっています。お子さんは同年齢・異年齢の子と遊ぶ機会になり、保護者同士も交流の場にもなっています。現在はほぼ毎週月曜日に開催していますが、ハッピーマンデーでお休みが多いことから、2016(平成28)年からは金曜日開催を検討しています。

また2歳児保育(C-iel)は毎週火・水・木の週3回、10時半~13時半お預かりするプログラムで、集団生活に早く慣れ自立を促すことを目的に行っています。 幼稚園に入る前のお子さんと保護者の方々が園に来てくださることにより、3歳から始まる幼稚園教育がスムーズになったと感じます。例えば「自分で歩く・自分で排泄する(トイレ)・自分で食べる」という人間の尊厳をお母さんたちがしっかり意識することで、子どもの自立を促し、母子の分離が入園前までにある程度できるようになります。さらに、子どもならではの感性や感受性を、園と一緒にすくすく伸ばすことができる。職員たちとも気軽に話しができるので、ちょっとした悩み相談や分からないことを聞けたり、閉鎖的になりがちな毎日の育児の風穴になるかとも思います。

新園舎は「大きなお家」に

大きなお家の園舎
大きなお家の園舎

園自体が子どももパパ・ママもお年寄りも、誰でも来られる、「大きなお家」になるようにということを一番に考え、どんな方でも足を踏み入れやすいようにマホガニー色の落ち着いた色合いで統一しました。またチャペルとランチルームが、昔の家の「仏間」と「前室」のようになっていて、2階の体育室も兼ねたホールは、襖を開いた広間。周囲には回り廊下があって、まるで縁側のようです。

このように昔懐かしい日本家屋のよさも取り入れた造りにすることで、様々な年齢の人たちが集まりやすいような設計にしました。 礼拝堂には専用の自動ドアの入り口を設け、参道のように礼拝堂まで進めるようになっています。日曜日の礼拝には子どもの時間(9時30分~)と大人の時間(10時40分~)を設け、どんな方でもすべて受け入れておりますので是非足を運んでいただきたいと思っています。

新しく変化していく、活気あふれる街で子育てする

ひかり幼稚園 園庭
ひかり幼稚園 園庭

園の周辺は、そもそも住宅街ですので、静かで公園が多く緑が豊かでとても暮らしやすく、子育てもしやすい環境だと思います。また草加市自体が教育に対して熱心で前向きだと感じますので、お子さんを持つ家庭には安心できる環境ではないでしょうか。近年は幼稚園・保育園・小中学校・高校と連携が取れるようにということで、市が全面的に協力して取り組んでいます。

「松原団地」は1962(昭和37)年に建てられた当時東洋最大規模と言われたマンモス団地で、現在建て替え時期を迎えています。なので古き良き住宅街でありながら、「ゆとりのある快適な新しい都市空間を作る」という再開発計画のもとに、新しい暮らしやすい街へと変身しています。駅前にはスーパーやドラッグストアなどが立ち並び、生活に必要なものは全て揃いますし、駅前の「草加市立中央図書館」では「お話会」や「工作会」「季節の行事」など、子どもが参加できるものが多く企画されているようです。

この街は、この地域に代々住まわれている方、最近移り住んだ方、双方が入り混じった街で、商店街も多いですし、とても住みやすいアットホームな地域ですね。中小企業が多いのですが、例えば地球儀生産で日本を代表するような企業もあり、中小企業が元気な活気のある街です。草加といえば「おせんべい」が有名ですが、おせんべいを焼く体験などもとても快く受け入れてくださいます。「獨協大学」では生涯学習のプログラムもたくさんありますし、子育て中の保護者を対象にした相談窓口なども設置するなど、地域に開かれた取り組みも充実しています。

ひかり幼稚園 インタビュー
ひかり幼稚園 インタビュー

ひかり幼稚園

園長 谷脇純子先生
住所:埼玉県草加市松原2-1-1
電話番号:048-942-1015
http://www.hikari-sg.ed.jp/

※記事内容は2015(平成27)年11月時点の取材を元に制作しており、今後変更となる可能性がございます。